2度目のコロナワクチン接種日の夜。
どんどん体温は上がり、38.5度へ。
いやーこんなに体温上がったの久しぶり。最近、風邪ひいてないし、入院中や療養中でもこんなに出てなかったから、苦しいを通り越して感慨深い。
色々あったなあと走馬灯のように、これまでの人生を振り返ります。
おおっと、ヤバい。走馬灯走るな。まだ振り返るな。意識しっかり!
朝を迎え摂取日翌日。体温は39.5度へ。
やりました!自分史上最高記録達成です!自己ベスト39.3度を更新!
やったねー!やったねー!と思いつつ、ガタガタ体が震えて喜ぶのも一苦労。
風邪じゃないのに熱を下げるにゃ汗をかいても所詮無駄な抵抗なんだろうかと思いつつ、風邪の時と同様、毛布を被り汗をかく作戦で対応。
頭がバットで連続的に殴られているかのように痛く、たまらず服用したバファリンの優しさは、上質な美容室のヘッドスパくらいに優しく頭を包み込んでくれましたが、美容師さんの優しいゴッドハンド以上に狂気じみた力でバスバス叩きまくる暴力的なバットを受け止められるものではなかっため薬もやめ、ひたすら氷枕で頭を冷やし寝ておりました。
結局、熱が落ち着いたのは接種日から3日目。
でも熱が下がるのは、あっという間で、しかも体重が1.5kg減でベスト体重へ。
がんの定期検診を間近に控え、これは嬉しい効果。わーい。結果オーライ!!
これで堂々とドクターの前で腹を出せます。
復活して2日後、今日は3ヶ月ぶりの、がん経過観察の日。
レントゲンと採血と問診です。
まずは採血。
人手が足りないのかいつも受付している若いナースさんが採血するということで、また新鮮な感じでテーブルに左腕を差し出します。
前回どんな細い血管も一発で採血できる特殊能力を持ったシャーマンナースが教えてくれた、私の最適採血スポットをナースに伝えます。
「ここの血管が比較的取れやすいそうなんですよ」と左腕のあるポイントを指差す私。
「あはは。そーなんですねー。でもここもいけそうですよ」と違う場所を指差すナース。
「ええっ!本当っすか!」
なんとお若いのにシャーマンナースとはまた別のスポットを開拓できるとは。
こりゃあ、見事に採血できるか非常に注目の一本となりました。
見事シャーマン越えとなるか?
つーか、いままで採血したとこ見た事ないけど?その自信はどこから?
と色々勘ぐっているうちに準備完了。
ぷすっ。
「あ、とれましたー」とナース。
うぉー!!すごーい。しかも反応がクール!当たり前って顔がクール!
なんかクールビューティー。急にデキる女オーラが輝いてる。
米倉涼子的な?「失敗しないんで」的な?
すごい。かっこいい。勘ぐってすいません。流石です。
「ここの奥にも1本、いいスポットあります」ともはやエベレストの最良な登山ルートを探し出す探検家ばりのコメント。恐れ入りました。
レントゲンを撮り、しばらく待合室で待機しているとドクターからいつもの貫禄ある渋い声で名前を呼ばれます。
「ご無沙汰しておりました」とお互い挨拶を交わし、いざ診療へ。
「調子悪いとこある?」
「大きいのはないですね」
「うん、レントゲンも血液も問題ないね。腫瘍マーカーも1.8。許容範囲です」
「ありがとうございます。お陰様です」
「痩せた?」
「先生、痩せろって言ったじゃないですか」
「そうだっけ?でも今いい感じだから。かっこいいから、このままで」
「わかりました。かっこいいんだったらキープします」
「体重いま何キロ?」
「51ですね」
「!!…本当に?」
「だって先生痩せろって言ったじゃないですか。前は73だったけど太ってるって」
「!!…そんなこと言ったっけ?」
「言いましたよー!あーひどい!せっかく痩せたのにーって、あ!すいません71キロです」
「でしょー!びっくりしたよー、もー」といつも貫禄ある渋い声のダンディドクターが、私の肩をバシバシ叩きながら、ウヒャヒャと笑ってくれました。
「51だと、さすがに痩せすぎだろ〜って、私、そんなヒドイ事言ったかなって思って、ああ〜びっくりした」とドクター。
「いや、51キロを目標にしたぐらい頑張ったってことですよ」と私。
「うんうん、頑張ったねぇ」とドクター。
うん、ドクターとの親密度が1コ、上がったような気がする。なんか嬉しい。
じゃあ次回は2月。ということで無事経過観察終了です。
妻に「異常なし」とメッセージ送信。
「お祝いしなきゃ」と食い物の絵文字と返信が返ってきました。
さっそく太り過ぎ注意報が発令されました。