春ですね。
キャベツ、白菜、レタスと葉物野菜の高騰を横目に「今は買い時じゃねぇ」と相場師の如く、生鮮売り場に立ち尽くしてたのも、昔の話。
スーパーにはアスパラ、春キャベツ、新玉ねぎ、新じゃがと新卒の初々しいお野菜たちが堂々の行進でスーパーに鎮座し、私もほくほく顔で選べる季節となりました。
先日はあまりの嬉しさに買い込んでしまったお野菜の賞味・消費期限が一昨日ということが野菜室で判明し、えいやっ!とすべての野菜を昆布だしにドボンといれて、しゃぶしゃぶの刑じゃー!とポン酢で食べたら、まあ美味いこと。
新卒フレッシャーズお野菜、お見事です。
この季節は素材が美味しいから、シンプルな味でも十分ですよね。
まだ息子が小さい頃に、美味しい離乳食をと妻が一生懸命、野菜やらお魚やらをすりつぶし出来上がった苦心の作より、ただ皮をむいたバナナのほうが圧倒的勝利を勝ち取った頃を思い出します。
この季節のお野菜と小さいお子ちゃまには手間と評価は比例しない、なかなか残酷物語。
そんなことを思いつつ、夕食を食べ終わると妻が
「甘いお菓子食べたかったら、あなたの部屋にチョコパイがあるので食べてもいいよ」
と言ってきました。
自分が見える場所にお菓子があるとついつい食べてしまう無限地獄にハマってしまうので、私の部屋に隔離したとのこと。
ジムのトレーナーにも、くれぐれもお菓子は食べないよう念を押されたよう。
妻はそう言いながら、じっと私の動向を見つめています。
そこで、私はハッと気付くわけです。
私がそれもいいねと言って、チョコパイを持ってきたことをいいことに、それをジーっと見つめて、「ひとくちだけ、ひとくちだけ」と言って3分の2を食べ尽くす恐ろしい伝説の作戦。
妻が企む一口のおこぼれを頂戴する「ひとくちだけ作戦」の伏線だと、夫婦生活22年の経験が警告します。
危険デス!危険デス!コレはトラップです!!
近づかないでください!近づかないでください!
自分からは食べてないとトレーナーに言わない可能性があります!!
「不可抗力です!事故です!無理やり食べさせられたんです!」と虚偽の発言をする可能性があります!!
「私はヤメてって言ったんです!でも食べないと、どうなってもいいのかって」
とドラマで培った知識で混乱させる可能性があります!!
このパターン、危険レベル90%。ひとくち作戦スクランブル準備!
繰り返す!これは訓練ではない!これは訓練ではない!
私の脳内の警告も容赦ありません。妻を誰だと思ってるんでしょうか。
以上の警告を尊重し
「私はトレーナーさんと気持ちはひとつです」
と丁重にチョコパイをお断りしました。
トレーナーさん、私すごくいいお友達になれそうな予感がしてなりません。