がんになって日日是好日となるか

肺がんステージ3を宣告され、治療を続けるアラフィフの日常

フラフラで旅立つ3月

息子が高校を卒業しました。


高校3年間の最後の年を飾る様々なイベント、大会、試合は中止になって卒業生代表送辞では悔しいけど前に進むという力強い言葉がありました。

送辞に悔しいと言わせてしまったのは、親としても大人としてもなんか心苦しい。
その気持ちをバネに大人も君たちも誰も経験したことのない世界を、これから一緒に歩んでいきましょう。

感染予防で簡素化された卒業式ではお涙頂戴ポイントの影も薄れ淡々と終了。
息子の保育園卒園式で最初の園長先生の挨拶で号泣したり、朝の情報番組で3、4分のお涙頂戴企画で目も鼻もグシャグシャになるほどの泣き上戸の妻でも今回は涙なし。

コロナで歌もなく、人と人との間隔もあき、ああー寂しいなと思いもしましたが、式の後に正面玄関で生徒たちが笑い合う場面に、ちょっと救われました。

ですが、やはり厳かな式といえども涙がないと物足りなさを感じますね。

これから息子は大学で理学療法士なるものを目指すそうで、その道のりは険しそうです。


初めての親元を離れた生活。
初めてのアパート一人暮らし。
2階から聞こえる住んでいる人の生活音。
ただの棚と化している空っぽの冷蔵庫。
徹夜をしなきゃ乗り切れないレポート達。

いいねぇ、青春。
いいねぇ、制約だらけのサバイバル生活1年生。
いいねぇ、不便を乗り越える若さと勢い。
アオハル万歳。

せいぜい今のうちに苦しんでおきなさい。あとで楽になるから。

昨晩は前夜祭ということで、一人で乾杯をしました。
久々のお酒でもあったので350のビールで、もうフラフラです。

ここまでお酒が飲めなくなると見た目は草食男子、中身は酒だけは断らない限定体育会系人間の役割を仕事で担ってきた私もそろそろ世相を反映してキャラ変の必要性があるかもしれないですね。

今日息子は友達とちょっと夜まで語り合うそうです。
まあ、思う存分語ってくれ。その時間がいつか思い出せるくらいに。
君の両親は君のいないところで、お疲れ様でしたの寿司をスーパーから買って食う予定だ。
お前に食わせる飯はねぇ。


3月といえば息子の卒業、私の誕生月、がんの経過検査の月で。

これからの自分の旅立ちにふさわしい月にしたいものです。