がんになって日日是好日となるか

肺がんステージ3を宣告され、治療を続けるアラフィフの日常

冒険の書

 

早いモノで、今月でがん摘出手術から2年。

という訳で恒例の2周年アニバーサリー。

 

世界で一番愛されているネズミの紳士がお住まいの魔法の王国にあるアトラクションに匹敵する、アドベンチャーでエキサイティングで夢見る誰もが主人公になれる検査、「PET検査」を受ける時が今年も来ました。

 

よもや、こんなワクワクする冒険が、こんな近くに存在していたとは。

両手を広げて「ようこそ!」と迎えるドクターを想像し、今回も期待を膨らませます。

 

 

「ようこそ!夢と魔法と感動のPET検査!」

 

「ようこそ!冒険とブドウ糖がおりなすファンタジー!」

 

「ここは夢が叶う、あなたのがん細胞全てが光っちゃう場所!」

 

 

という訳で、王国と同様にテンションがあがる周年恒例のPET検査なのです。

 

PET検査とは、がん細胞が糖を取り込む習性を利用して糖が光る特別なスキャンで、体に潜む癌細胞をみつけちゃおうという、それはそれはハラハラ、ドキドキ手に汗握るアドベンチャーな検査です。

しかも、今回はいつもの病院ではなく住んでる地域最高の医療設備を持つ大学病院での検査。

 

わーお。

こりゃあ、気分が上がります。

主治医のドクターが「大学の方が性能いいから」と、いつもの病院と違う初の大学病院でのPET検査を手配。

 

いやーん。さすが大学病院ご出身のドクター。

まだまだ古巣には顔が効くのですね。

まあ、実際はそんなの関係あるのかないのかわかんないけど、とりあえず初体験の場所は心躍ります。

こんなプレミアムチケット、楽しむっきゃない!ということで検査日を指折り待ちました。

 

 

検査前日。

 

「検査のご案内」には検査前最低4時間は絶食、水のみOK。

遅くても検査30分前受付。ペットボトルの水またはお茶を持参のこと。

前日、当日の運動、飲酒はお控えくださいの注意書き。

 

ネットで「洗車程度でも支障が出る場合もある」なんて情報もチェックして、若干体を動かすのにビビりながら、とりあえず夕食はほどほどに、筋トレも朝食もお休みで万全の準備で迎えます。

 

 

検査当日。

 

「大学病院は混む」という今までの経験とリサーチを生かし駐車場キープの時間も考慮して、検査時間より1時間前到着予定で家を出発。

しかしながら、思いのほか混雑しておらずスムーズに病院へ到着。

時間を持て余すという状態になりながらも、いつもと違う病院の様子を興味深く見回します。

 

混雑してないといっても、そこは大学病院。

かなりの数の患者さんと、ドクター、ナースが行き交っています。

さすがだねーと思いつつ時間もあるので、おっしゃレッツ!人間ウオッチング。

 

 

夜勤明けとおぼしき、コンビニ袋をぶら下げて歩く若い研修医らしき男性。

足にギプスをつけて、ぎこちなく松葉杖をつく中年男性。

ナース服から私服に着替えてリュックを背負って帰る看護学生に見える女性3人組。

グレーのニット帽を被って点滴を打ちながら車椅子を押される青年。

入院荷物と思われるボストンバッグを持った初老の男性と付き添う娘さんと思われる女性。

車椅子を器用に操りながらエレベーターに乗る入院服を着た大学生風な男性。

「腫瘍を手術して…」とひそひそ話をしながら歩くおばちゃん二人。

 

うわー、それぞれの人生が首都高ばりに立体で交錯してるー。

すんごい数のオンリーワンのドキュメンタリーがリアルに広がる。

日頃、都会のように多くの人と日常的に触れていないので、凄まじいほどの各キャラクターの人生データ量を感じてクラクラします。

 

 

恐るべし大学病院。

と思いつつ、検査時間となったので放射線科がある地下に向かいます。

 

 

 

…今回も調子に乗りすぎて思いのほか長くなってしまったので、検査の様子はまさかの「次回につづく」ということで、何卒ご容赦ください。

 

果たして、大学病院のナースは私の細い血管を見極められるのか?

いつもの病院と違うことは何なのか?

こりゃあエキサイティングなアドベンチャーだぜ!