がんになって日日是好日となるか

肺がんステージ3を宣告され、治療を続けるアラフィフの日常

大人の嗜み、支払いはスマートに。

 

 

落ちる。

 

あんまりいいイメージない言葉ですね。

奈落に落ちるとか、試験に落ちるとかね。なんか悪い予感しかないですけど。

私ね、いま落ちたいわけですよ。でも落ちないわけですよ。

焦ってんですよ、布団の中で。かれこれ3時間。

 

いつもなら秒速チャージばりに、すぐ寝落ちするのに。

今日まさかの3時間。映画1本分。失われた180分。

こんなことなら録画した金曜ロードショーの「アナ雪」観とくんだったー。

撮りためた「チコちゃんに叱られる」観とくんだったー。

と思いながら右に左にとゴロゴロしても、落ちる気配まったくゼロ。

 

なぜ急に?

寝る前にyoutube中川家の電車コントを見続けたから?

寝る前に飲んだ紅茶のティーパックを貧乏性がたたって必要以上に揺らしたから?

野菜室にあったさつま芋で大学いもに初チャレンジして予想以上の出来で食いすぎたから?

 

明日普通に会社だし。

明日心臓モニター結果報告の日だし。

明日「燃えないゴミ」の日だし。

 

色々と明日起きる出来事を考えて、あわわわわと思っていたらプッツリ記憶が途切れ、気がついたら起床時間。

んーなんか寝たんだか、どうなんだかスッキリしませんが、とりあえず外出準備。

先日つけた心拍数モニター(2回目)の結果報告を聞きにいきます。

 

2回目となったモニター中は発作も頻拍もまったくなかったので、一緒に提出した行動記録表も極めてシンプル。

細かく書いた1回目とは一転、「仕事」「食事」「運転」「寝る」くらいしか書いてない。

私の極々平凡なインスタであげる要素ゼロの日常セキララ白書。

まあ救いとして自分でも結果として悪いところはなにも言われないであろう感で病院へ。

 

病院につき名前が呼ばれ、椅子に座った途端ドクターから「異常ないですね」宣告。

診療時間1秒。爆速。瞬殺。ワールドレコードです。

その後、微妙な沈黙の時間が10秒間。

 

 

 

ワタシ、モウ、カエル?

不正入国で捕まったカタコトの日本語を話せる外国人みたいにキョどる私。

これで終了なら、あまりに悲しい。

Youは何しに日本へ?で理由言う前に強制送還。

 

 

 

パソコンを打つカタカタという音だけが、虚しく響きます。

 

「なんか聞きたいことあります?」とドクター。

 

「あ、大丈夫です」

 

 

カタカタ。

 

・・・。

 

「じゃっ、次回は3ヶ月後。こんな感じで。のらりくらりいきましょう」

 

 

診察終了。

せっかく来てくれたのに、なんか申し訳ないですけどと優しい一言をもらいました。

まあ、症状がでないことにはドクターも言うことないし、しょうがないですね。

次回、ドクターおススメスイーツぐらいは聞くことにすることを心に誓います。

 

診察料は450円。

あとは3ヶ月分のお薬をもらって終了です。

 

処方箋をもって薬局へ。

薬剤師さんやら、事務の方やら、受付の方やら、大勢のみなさんが見守る中、お会計します。

 

 

「はい、じゃあ13,400円です」

 

 

うげ!高い!

 

「あぁ・・はぁい」

と平然とした顔をしながら、内心「お金足りるかねー」とドキドキ財布をのぞきます。

全員の視線が私の財布に集中(しているように感じる)。

 

どうしよう、なかったら。

こんな歳で、こんな女の子たちの前で「お金ないんですぅー」とか恥ずかしい。

「あるんですよ!いつもだったらお金あるんですよ!」って弁明したい。

 

あわわわ、と思いながら財布の中にはジャスト13,000円と小銭。

 

 

おおーアブねー!セーフ!セーフ!!

 

 

平然を装いお金を支払いながらも有り金がぶっ飛んで、薬代って結構かかるなぁーと若干落ち込んだのでした。