寒い日が多くなりましたね。
こんな寒い日は温かいお鍋もいいですが、無性に甘いモノが恋しくなります。
この寒さを楽しむには濃厚なチョコレート。
餡子ではなく、チョコ。みたらしではなく、ラムレーズン。
今日は和食ではく、洋食の気分です。
こんな日は部屋を暖かくして、ポカポカしながらクッキー&チョコアイスの「冷」も粋ですが、これほど寒いとやはり温かい「燗」でキューっといきたいものです。
というわけで、ミルクポットにココアと牛乳を投入。
コポコポ煮立つココアを見ながら、かき混ぜ、かき混ぜ。
キッチンに広がる甘い匂い。
ああー、まさに至福のアロマテラピー。
しょっぱい海老煎餅とココアを片手に秋の夜長を楽しもうと、先日購入した本を手にとります。
本を購入したのは数日前。
断捨離、断捨離といいながらタグのついた履いてない靴下は捨てられず、1年に2、3回だけの登板回数な服も「まだ着れるし」と貧乏性がひょっこりはんして、なかなか捨てきれず。
少しづつ、控えめ断捨離をしてみようと、まずは本棚にある読まなくなった本を売りにお店にむかったのでした。
「お引き取りですかー」と若い男性スタッフがお出迎え。
売りに出す本のラインナップが、我ながら恥ずかしい。
なんか自分のネットの検索履歴を覗き見されているみたい。
当時の自分の悩みと異動による仕事の遍歴が本のタイトルで一発でわかる。
「法人営業部隊の数字獲得戦略」、「誰でもできるプレゼンメソッド」
ああー、営業やってた頃ね。知識詰め込んだ割には、活用ゼロだった。
「スターバックスに学ぶマーケティング」、「ディズニーに学ぶホスピタリティ」
アメリカンドリームを巻き起こそうと、もがいてた頃ね。ここ日本だよって後で気づいた。
「管理職のための年間予算計画」、「10分でわかる決算書」
ああー、財務やってた頃ね。実際やってみたら10分でわかんなくて、徹夜してた。
「TOEICで高得点を取る秘訣」、「中学校で習う英語で話せる英会話」
ああー、英語勉強しなくちゃーって思ってた頃ね。ごめん、TOEIC1回も受けてない。
「筋トレ最強メソッド」、「筋トレ30分の習慣」
ああー、筋肉に憧れてた頃ね。読んだらバキバキになってる自分を妄想してテレビ観てた。
もう人生迷いすぎてヤベ〜方向になってた頃ね。かなりイタイ。いやー見ないでー。
もう自分というものをさらけ出す感がすごくて、恥ずかしい。
あまりの恥ずかしさに、査定が終わるまで店内を物色。
最近、映画公開された原作の司馬遼太郎著「燃えよ剣」に惹かれましたが、公開直後のためか、古い本なのにそんなにお安くなっていない。
むむー、なんか買う気になれん。
どっぷり没入感を楽しむホラー小説にするか、侍魂の時代モノにするか、はたまたブームに乗り遅れてまだ未読の話題の新刊にするか、でもあまり重いモノっていう気分でもない。
じゃあ、軽めのエッセイ本的なものをと更に物色。
森下典子著「日日是好日」を購入しました。価格百円。素晴らしい。
映画にもなってて、こちらはお先に拝見済み。このブログタイトルのきっかけにもなった記念の映画です。
「日日是好日」は茶道の世界を描いている小説で、実際に茶道をやられている作家さんの詳細な描写がおもしろく、読みやすさもあって、あっという間に読破。
茶道をやってる妻に色々と小説の中身を答え合わせをしてみると流派によって全然やり方が違うらしく、妻は抹茶を泡立てるカプチーノ派、本では泡立てないエスプレッソ派で同じ茶道でも違いが色々あるそうです。
茶道といえばお茶菓子ということで、色々なお茶菓子も本に登場します。
京都や東京の名店からの銘菓の続々登場で、口の中がバーチャルあんこ。
ほんわり上品な甘さが降りかかる老舗独特の餡子を想像。
茶道ではお茶菓子を全部食べきってから、甘くなったお口をお茶を飲んでサッパリするそうで、なんて粋な食べ方なんでしょう。
「そういえば、栗きんとんあるよ。食べる?」と妻。
この家は食べ物いっぱいあるなあ。
んー、でも今日は洋食なんで。
今宵はココアをすすりますとズビビっ。
んー、でも和食も捨てがたいということで、結局妻がお茶をたててくれて栗きんとんも実食。
甘くなった口の中に抹茶をズビビっ。
普段より増量サービスのお抹茶でお口も気持ちもスッキリ。
ああー、日本人に生まれてよかった。
というわけで今宵は和洋折衷にしてみました。